沖縄旅行記 初日

すっかり久しぶりの更新。

ブログを更新するのって大変やねぇ。

3月も終わりですが、新婚旅行で沖縄に行ってきたので、

旅先で書いた日記をここに残しておきたいと思います。

それではどうぞ。

 

・3/6(日)

午前6時15分起床。

6時半過ぎに家を出る。

最寄りの駅から京都駅へ移動した後、八条口のバス停から7時20分発の伊丹空港行き

のバスに乗車する。

8時10分に伊丹空港に到着。

小1時間ほど空港内を散策した後、ANAの9時10分発の飛行機に搭乗。

2時間ほどで沖縄に到着。

道中、低気圧で飛行機が何度か揺れる。

妻が「怖いわ」と言っていたのが面白かった。

空港を出ると、タクシーを拾って宿泊先のホテル「ロワジールホテル那覇」へ。

12時ごろ到着し、14時のチェックインまで時間があるため、一旦荷物を預け、徒歩

国際通りへ。

牧志公設市場を目指し、散歩する。

港が近いせいか、どこか埃っぽく少し寂れたような感じを覚えた。

歩き続けると、段々と賑やかになってきて、飲食店や土産物屋が増えてくる。

旭橋駅に着くと、案内地図を確認し、市場へ向かう。

途中にビンテージのアロハシャツを取り扱っている店があったので入る。

幾つか気に入った柄があったが、サイズが合わなかったため、見送り。

その後、若者向けのショップが立ち並ぶ路地を抜け、商店街のような通りに出る。

市場の方向が分からずに少し迷っていると、盲目なのか、杖をついて嬉しいんだか悲し

いんだかよく分からない顔をしたオジイが歩いてきたので、道を譲る。

商店街は路地によって雰囲気が異なるらしく、明らかにその道の人と思われる怖いアン

ちゃんが通りに置かれたソファに腰掛けて俯いている様子などを見た。

こういう沖縄もあるのか、そう思った。

その後、何本かの路地を抜け、商店街を進んでいると、明るい商店街に合流したため、

そのまま進む。

牧志公設市場の入口が見えた。

第一牧志公設市場 公式サイト

スチールのドアを開け中に入ると、最初に目に飛び込んできたのは、ターコイズブルー

イラブチャー、巨大な伊勢エビ夜光貝だった。

「おいしいよ、2階で料理して食べられるよ」

お姉さんが話しかけてきた。

妻とすごく大きいね、一体どんな味がするんだろうと話しながらじっと水槽を見た。

それから1階の市場をぐるっと回ることにした。

鮮魚売り場から少し歩くと漬物屋があったので、店先を冷やかしていると、オジイが

「島らっきょ食うか。」

と、聞いてきたので頂いてみる。

ネギほど青臭くなく、本土のラッキョウほど臭くない。

おいしい。

オジイが買わせようとしてくるので、鰹節と醤油で味付けした島らっきょを

食べ切れる分だけ購入。

500円でいいよと言われたけど、ビニール袋に一掴み入れてあるだけだったので、

これはボラれたなと感じた。

ビニール袋を片手に次の店へ。

精肉店には豚や牛の様々な部位が売られていて、豚の顔まであったのは面白かった。

1階を一周してみたが、海鮮と肉を取り扱う店が大半を占めており、

売っている物はどれもあまり変わらなかった。

トラウマになったのは、夜光貝の巨大な排水口が水槽からニュッと突き出ていたのを

目撃してしまったことで、象牙色の身からはヌメッと感触が伝わってきそうで、

一瞬頭がクラッとした。

その後、昼食を摂るために2階の食堂へ。

フロアを一周した後、「きらく」という定食屋に入る。

tabelog.com

沢山のメニューの中からあれこれと注文する。

オリオンビールで喉を潤していると、さっそく海ぶどうが出てきた。

ポン酢をつけて口に放り込むと、プチプチした触感と海水の味が口の中に広がった。

これはなかなかの珍味だ。

そして、中身汁とグルクンのから揚げ、青パパイヤのチャンプルー、ミミガーが順番にやってきた。

中身汁はあっさりとした醤油ベースのだし汁に、豚ホルモンとカマボコ、

干しシイタケ、蒟蒻が入っており、とても具だくさんでおいしかった。

グルクンは味のしっかりした魚で、頭から尻尾まで丸ごと食べられた。

青パパイヤのチャンプルーは独特の触感が面白く、さっぱりしていて食べやすかった。

ミミガーは辣油と醤油、酢で和えられていて、ビールによく合った。

どれもこれも美味しく、元気が出る食べ物だった。

暑さと湿度に負けないために、スタミナの付く食べ物が好まれるのかもしれないな、

と思った。

食事を終え、良い気分になったところで国際通りをぶらつく。

妻が奥原ガラス製造所のガラスが見たいと言ったため、

伝統産業館が入っているビルへ向かう。

www.mingei-okumura.com


店内を散策し、なかなか良いと感じたものが幾つかあったが、結局何も買わずに外へ。

その後、ゆいレールに乗って首里城へ。

首里城公園 ‐ 琉球王国の栄華を物語る 世界遺産 首里城

国際通りを歩いている最中も、ポツポツと雨が降っていたが、

首里駅に着いた頃から本降りに。

たまらず、途中にあったJAコープで傘とジュース、

そして妻が油味噌を欲しがったため購入。

相合傘で再び歩く。

路地から首里城公園に入り、坂道を昇って首里城へ進むものの、

雨は段々とひどくなり、すっかりずぶ濡れに。

外国人観光客に混じって入場口に辿り着くも、入る気を失ってしまい、

結局入場せずに帰路へ。

途中で首里城の土産物屋に寄り、妻が自分用の傘を購入。

その後、公園の出口まで歩くと、珍しい色合いの鳥がいたため撮影

バリケンという鳥らしい)。

首里城公園の謎の鳥・バリケン(大繁殖中) | ありをりある.com

水かきが発達しており、アヒルに似ていてかわいかった。

公園の出口付近には那覇県立藝術大学と素敵な個人住宅があった。

こんな暮らしが出来たらいいね、妻と喋りながら首里駅へ戻る。

再度ゆいレールに乗ると、妻が天気予報を調べ始めた。

どうやら明日と明後日は晴れるが、残りは雨らしい。

新婚旅行だというのに、何てことだ。

晴れることを祈りたい。

そうこうしている内に旭橋駅に到着したため、歩いてホテルへ。

16時半頃に到着し、フロントでチェックインの手続きを行っている途中、さんぴん茶とチョコレートが出てきた。

さすが高級ホテルは違いまんな。

チョコレートが薫り高くておいしかった。

その後、明らかにホテルマンに向いていなさそうな、

おじさんに連れられて962号室へ。

クロウニンと覚えよう、妻がそう言った。

広く高級感のあるツインベッドの部屋でコーヒーを飲んだり、タバコを吸ったりして、

しばしくつろいでいると、沖縄に来る前に連絡を取っておいた大学時代の友人が

ホテルの入口へハリアーで迎えに来た。

少し太って成金になった以外は、大きく変わっておらず、なんだかほっとする。

「久しぶり、晩飯は魚か肉のどっちがいい?」

「じゃあ肉で。」

「よし、沖縄のアメリカ文化を堪能してステーキを食おう。」

「それええやん。」

早速友人の車でドライブに出かける、渋滞で少し時間がかかるも、

那覇市を通り抜けて沖縄市へ。

米軍基地や歓楽街と沖縄の文化について、友人が金の話と下ネタを交えつつ、

詳しく説明してくれる。

とにかく会話を途切れさせないのは、彼が営業マンだからだろう。

沖縄の夜の街と、会話を楽しみながらも、お腹の空いてきたところで、

メキシコレストランの「リマレストラン」へ。

tabelog.com

3人とも200gのサーロインステーキセットをミディアムレアで注文。

トマト、コーン、溶き卵の入ったコンソメスープ、グリーンサラダを食べ終えると、

熱々の鉄板に乗ったステーキとライスがやってきた。

付け合せは人参のグラッセブロッコリー、フライドポテトだ。

醤油ベースのステーキソースにおろしニンニクをたっぷり入れて、

ステーキにかけまわす。

肉の焼ける匂いと、ニンニク入りステーキソースの匂いが混じりあって、

もうたまらない。

フォークとナイフで一口大に切り分けて、早速口に運ぶ。

噛みしめると肉汁が溢れ、しっかりした肉の旨みが口中に広がる。

ここ最近で食べた肉料理の中で最も美味いと思った。

会話をしながらも夢中で食べている内に、ステーキはどんどん無くなっていく。

とうとう最後の一切れを残すばかりとなった時に友人がふいに尋ねてくる。

「そういや、A1ソースって知ってるか?」 

 「何それ?」

「ステーキにかけるソースなんだけど、ちょっとピリ辛で酸っぱい感じのソース

 なんだよ。人によって好き嫌いは分かれるかな。」

「いいじゃん、試してみようかな。」

「よし、じゃあその肉残しとけ。」

そう言って、友人はA1ソースを持ってくるよう、店員のお姉さんに頼んだ。

お姉さんは店の奥からソースの瓶を持ってきて、神谷に手渡した。

「ほら、試してみろよ。」

「それじゃいただきます。」

僕は瓶の蓋を開け、茶褐色の粘度のあるソースを肉にかける。

「私も試してみる。」

妻がそう言ったので、瓶を渡すと、僕は自分のステーキに向かい直り、

最後の一片を口に運んだ。

ブラウンソースやケチャップを思わせる味わいの後に、

モルトビネガーの酸味と香りが鼻腔を通り抜ける。

濃厚なソースの味と、赤身と脂身の旨みが交わって、また違った美味さに変わった。

「これ美味いね、気に入ったよ。」

「ホントだおいしい。」

どうやら妻も気に入ったようだ。

僕は最後の肉を味わって食べると、ライスを流し込んで完食した。

「ごちそうさまでした。本当に美味かったよ。」

「なら良かったわ。」

そして、僕はホットのアメリカンコーヒーを飲みながら、

ゆっくりと食後の会話を楽しんだ。

「よし、そろそろ行くか。」

友人がそう言って席を立つ。

僕と妻もそれに従って席を立つと、レジへ向かった。

僕が財布からお札を取り出そうとしたところで、友人が引き止める。

「沖縄に来てもらったし、今日は俺が奢るよ。」

「いや、それは悪いよ。自分たちの分はちゃんと出すから。」

「いいって、いいって。」

そう言って友人は3人分の勘定を払った。

せっかくだから、僕は甘えることにした。

「ありがとう、ごちそうさまでした。」

その後、表で友人とタバコを吸った後、他愛もない会話をして、車に乗り込んだ。

それからは北谷の米軍基地やショッピング街を回ったり、

A&Wのドライブインでルートビアやオレンジジュースを飲んだり、

こどもの国や大人の国を回っている内に、21時過ぎになった。

那覇に近づくにつれ、楽しい時間が終わりに近づくのを感じる。

そして、22時前にはホテルに到着した。

「今度また来るときは連絡してよ。」

友人はそう言った。

大学生の時、僕達は確かに同じ時間を過ごした友人だった。

あれから7、8年も経って、僕は僕で色々あったし、

彼も色々なことを経験したはずだ。

でも、今こうして再び出会って、昔と同じように隔たりなく喋れている僕達がいる。

きっと、友情にとって距離や時間の隔たりは関係の無いものなのだと思う。

「本当に楽しかったよ、ありがとう、元気でな。」

僕はそう言って友人の肩を叩く。

友人は一瞬だけ学生の時に戻ったような表情で微笑んだ。

そして、また30歳の社会人の顔に戻ると、

「またな。」

と言って、車で走り去っていった。

次に会うのは一体いつになるだろう。

その時も、今日の様に話すことが出来るだろうか。

また、沖縄に来たいな。

僕はそう思った。

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